例年,海外への研修は3年生と4年生(場合によっては2年生も)混在で出掛けているのですが,今年は,8月の頭に実施したベトナム研修には3年生だけが参加しました.4年生は昨年のベトナム研修にすでに参加しているからという理由です.そこで,今年は,4年生は4年生で別の場所に行きたいと,台湾を訪問することなりました.
9月14日に大学院入試があり,また18日から国際会議で韓国に出かけなければならないと,私が少し忙しかったので,9月の15日から17日,2泊3日というかなり多忙なスケジュールとなりました.しかし,TSMC博物館(TSMC Museum of Inovation, 台積創新館)と故宮博物院を見学し,最先端のデジタル技術と悠久のアナログ資産の両極端に触れられたのは,学生たちにとってとてもよい経験になったのではないでしょうか.
TSMC博物館は私も初めての訪問です.今をときめく半導体メーカーのTSMCが公開している博物館で,見学には予約が必要ですが,丁寧で分かりやすいガイド付きで案内してくれます.なお,TSMC博物館は台北から少し離れた新竹科学工業園区にあり,やや行きにくいのが難点でしょうか.台湾の新幹線,高鐵に乗り高鐵新竹駅まで行き,そこからタクシーで1,000円程度です.
TSMC博物館の展示物は,デジタルデバイスで使用されている半導体の説明,集積回路(IC)の進化,そしてTSMC創設者,モリス・チャン博士の紹介といったところで,小規模ではあるものの,興味深い展示物が公開されています.
世界最大の半導体や同じく最小の半導体(体内に入れるカメラ)など,他ではなかなか見られないICや,古いCPUと最新のCPUでどれだけ処理能力が違うかなど,いかにも最先端のデジタルミュージアムという仕掛けが仕組まれていて面白い博物館でした.
たとえばこの写真,一見,なんともない展示のようにみえますが,奥にある物体はVRゴーグルやコントローラの実物であり,手前は透明ディスプレイに表示されたデジタルコンテンツです.透明ディスプレイを上手に利用した展示になっています.
VRライドで仮想現実を体験できる施設もあります.私はVR酔いにはわりと強いほうのつもりですが,隣に座った学生が途中で「ぐぇー気持ち悪い」と中断していたのでつられてちょいと酔ってしまいました.
さて,せっかく台湾を訪れたからには現地の文化も楽しむべきでしょう.異国の楽しみといえば現地の料理.夜は台湾料理と台湾啤酒を楽しみました.台湾料理,美味しいですよね.